点滴療法

超高濃度ビタミンＣ

人間にとってビタミンはないと生命活動を維持できない必須の物質です。中でもビタミンCは免疫やアンチエイジングを担う主要な抗酸化物質で、人間はビタミンCを体内で作れないため外部から摂取する必要があります。食事やサプリメントでも摂取できますが、水溶性のため尿や汗から排出されやすく、血中濃度を上げられないのが難点です。そこで血管に直接高濃度のビタミンCを入れることで血中濃度を20-40倍にも引き上げ、それを全身に行き渡らせることで、最大限の効果をもたらすことが可能です。

超高濃度とは？

一般的に保険診療で認められているビタミンCの点滴量は1日2gまでです。また高濃度ビタミンCと称して行う一般的なビタミンC点滴の量が5g～10g程度とされています。当院では1回25ｇ-50ｇという超高濃度ビタミンC製剤を用いることで最大限の効果が期待されます。当院が扱う無添加で安全性の高い製剤がそれを可能にします。

アンチエイジング効果

ビタミンCは体の中でも老化の原因の一つである「酸化」を抑制することができます。抗酸化作用で活性酸素の攻撃から体を守り、動脈硬化と眼科領域では加齢に伴う白内障、緑内障そして加齢黄斑変性などに対し、アンチエイジング効果が期待されます。

美白・美肌効果

またビタミンＣには日焼けの元となるメラニン色素を生成する酵素の働きを抑える作用があるため、美白効果や日焼けによる肌荒れを治す効果があります。
またコラーゲンの合成を促進して肌の弾力性を保ち、肌にハリをもたせる作用があります。

副作用

本治療法の副作用は非常に少ないと言われています。
血管穿刺部位の痛み、頭痛、吐き気などの症状が起きることがありますが、点滴速度を緩徐にすることで多くは解決されます。稀に低血糖症状を起こすことがあるため、点滴前に食事を済ませることで予防します。
腎機能障害の報告があるため、腎機能が低下している方、透析中の方は禁忌です。
G6PD欠損症の方は溶血の報告があり禁忌です。

治療の実際

• 事前にG6PD活性値を測定し、同欠損症の有無を確認します。
• ビタミンC製剤に適宜マグネシウムを加え処方いたします。
  頻度は週に1度4回投与し、その後は隔週のペースで治療します。１回の点滴時間は40-60分程です。

マイヤーズカクテル

マイヤーズ・カクテルは、人間の体に必要な栄養素であるビタミンとミネラルだけを使用した点滴です。症状や身体の状態に合わせて必要なビタミンや有効成分を静脈内に投与できるため、サプリメントを経口で摂取するのに比べて、非常に高い効果を直接からだに働きかけることが可能です。

有効成分

ビタミンＢ1,B2,B3,B5,B6,B12,ビタミンＣ,マグネシウムなどの点滴製剤を含有します。患者さまの症状に合わせて医師が使用量を決定します。

バリエーションに富んだ効能

様々な病気に対する効果が期待されます。以下はその一部です。
気管支喘息、偏頭痛発作、全身倦怠感・疲労、慢性疲労症候群、線維筋痛症、こむら返り、急性上気道炎、慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎慢性蕁麻疹、甲状腺機能亢進症、心不全、狭心症、生理不順など。

副作用

もともと人間の体の中に存在する栄養素であるビタミンとミネラルの点滴療法なので、副作用は殆どないと言われています。血管穿刺部の痛みなどの症状が起こる事がありますが、点滴速度の調節、保温することで多くは解決されます。

治療の実際

• 症状に合わせて上記成分を適宜調合し処方いたします。
  頻度は週に1回から10日に1回の頻度で10回くらい続ける事をおすすめします。１回の点滴時間は約40分程です。

高濃度グルタチオン

高濃度グルタチオンは美容の白玉点滴として有名ですが、日本では既に40年以上も前から自家中毒、つわり、妊娠中毒、薬物中毒、慢性肝炎の治療に使用されています。アメリカでは、パーキンソン病の機能改善と病状進行の遅延を目的として多くの施設で高濃度グルタチオン点滴療法が行われています。また抗がん剤(シスプラチン薬)による末梢神経障害にも有効性が認められております。グルタチオンは体内で生合成される物質で、肝臓や肺、心臓、血液、脳などにあらゆる臓器の中に存在し、健康を維持していく上での必須栄養素で、細胞内の毒物排泄、活性酸素の消去により、細胞を活性化させる働きがあります。

眼科手術とグルタチオン

実はこのグルタチオン。白内障手術や硝子体手術の際に眼球の中を満たす必須製剤として世界的に使用されており、目との親和性がとても高く、我々眼科医にとって昔から馴染み深いんです。

高濃度とは？

通常200㎎のグルタチオン製剤を当院では4倍量の800㎎用いることで最大限の効果が期待されます。

効能

① 体内の活性酸素、過酸化脂質などの除去
② 解毒作用・薬物の解毒
③ 美白・美容作用
④ 強肝作用
⑤ 肺機能の強化作用
⑥ 抗酸化作用
⑦ 発ガン抑制作用
⑧ 含流アミノ酸の貯蔵庫

適応

• 全身倦怠感
• 風邪の初期症状
• 二日酔い
• 急性および慢性湿疹
• 慢性肝疾患における肝機能の改善
• パーキンソン病
• うつ症状
• 抗がん剤による末梢神経障害
• 化学物質過敏症
• 多発性硬化症

副作用

治療の実際

• グルタチオン1回800mgにビタミンCを加え処方いたします。
  頻度は週2回、約3ヶ月間行います。病状の改善が認められれば、その後は維持プログラムとして隔週のペースで治療します。1回の点滴時間は30分程です。有効率は40%～60%で、劇的に効果があるケースから効果を実感できない場合もあります。治療終了後3～4ヶ月効果が継続したという報告もあります。

治療費

(すべて税込価格)

※当治療法は健康保険が適応されず、検査、処方、治療のすべてが自費診療となります。